「とげまる」レビュー

ひと月ぶりの日記となりました!
日に日に時が過ぎるのが早くなっていく気がします!
ですが、これは待ちました。先日やっとリリースされた・・・

とげまる

とげまる

スピッツの「とげまる」!!もう、超名盤!!
発売前一ヶ月を切ってもタイトルが発表されず、
ヤキモキしていましたが、ようやく9月末に発表された際、
嬉しさのあまり、にんまりしてしまいました。
まさにスピッツそのものを言い表したタイトル!!
早く聴きたい欲求を抑えきれず、先行試聴にも度々足を運びました。
そして発売前日、午前中にフラゲ!!
車の移動中にエンドレスリピート!!
聴けば聴くほどに、文句なしの過去最高傑作!!!!
もう10年以上スピッツのファンを続けていますが、
毎回期待を上回る作品を届けてくれる彼ら。
リリースのペースはゆっくりなんだけど、
丁寧に丁寧に作り上げられた印象を、今回は特に受けました。
「一曲だけダウンロードして聴いてもスピッツの名刺代わりになるように」
と、最近の音楽事情も考慮して作られたそうだが、聴いて納得。
全曲シングルカット可能なクオリティ。
それぞれの楽曲の質の高さは「さざなみCD」の時も感じましたが、
比較して今作を聴くと、前作をも軽々飛び越えていることが良く分かる。
でもやっぱり、曲単位でなくアルバムを通して聴くのが一番味わい深い。
アルバムの中で聴いてよりいっそう輝く曲もたくさんあるので。

☆★曲目★☆
1.ビギナー
2.探検隊
3.シロクマ
4.恋する凡人
5.つぐみ
6.新月
7.花の写真
8.幻のドラゴン
9.TRABANT
10.聞かせてよ
11. えにし
12. 若葉
13. どんどどん
14. 君は太陽

☆★楽曲レビュー★☆
1.ビギナー
力強い演奏とリリック。アルバムの冒頭にふさわしい曲。すごく背中を押されます。
齢40歳を過ぎたベテランバンドがこの曲を奏でる事に大きな意味があると思う。
2.探検隊
リズム隊がとても格好良い。バンドの一体化したグルーブが味わえる。
アルバムの中ではとがった部類の曲。セルフプロデュース。
3.シロクマ
ギスギスした息苦しい社会で日々もがいてるすべての現代人を癒す曲(笑)
歌詞の中のシロクマに感情移入していると、ホッと心のつかえが取れます。
4.恋する凡人
キラーチューン。ロックバンドとしての充実が伺える1曲。
ムダな装飾を削ぎ落とした生スピッツ。各パートの役割が明確で心地良い。
どこまでも走って行きたくなるような曲。行けそうな曲。
5.つぐみ
曲が浮かんだ時からストリングスのイメージが頭にあったという。
どこまでも高く、高く、飛翔する鳥を想起させる曲。
6.新月
繰り返されるシンセのフレーズが印象に残る、美しく幻想的な曲。
ゆったりとした曲だが、演奏も歌詞も力強い。アルバムの核を成す。
7.花の写真
シングル「つぐみ」のカップリング。アルバムに収録される事を知った時は、
既出曲が多くなることから、複雑な心境でしたが・・・
アルバムの中で聴くと、ここまでの輝きを持つとは!本当に驚いた。
今ではアルバムの中でも特に好きな曲。祈りに満ちた、ストーリー性のある歌詞が素敵です。
8.幻のドラゴン
これまた必殺のキラーチューン。終始キモチ良いバンドサウンドが炸裂。
メンバーの楽しそうな姿が目に浮かびます。ライブで観るのが楽しみな曲です!
随所に散りばめられた遊び心溢れるギターフレーズが印象的。
9.TRABANT
どこか哀愁漂うメロディが炸裂するマイナーコードの疾走曲。
各パートとも演奏の格好良さはアルバムでも個人的に一番。特にベースがやばい!
マサムネさんのストラトキャスターも稲光を放っています。
10.聞かせてよ
スピッツの王道、珠玉の黄金旋律。「さざなみCD」の直後に録られたという事で、
すこし前作の流れを汲んだ曲。清涼感溢れる曲調ながら、心に切ない棘を残す。
11.えにし
「えにし=縁」スピッツを取り巻く人々や音楽そのものに宛てて書かれたとも取れる歌詞。
躍動感溢れる曲調に、胸も弾み、どんな些細な「出会い」も財産と、前を向かせてくれます。
12.若葉
シングルで聴いたときから良い曲だとは思っていましたが、
アルバムのこの位置で聴くと何百倍も良いです。
運転中に涙がキラリ☆と頬を伝ってしまいました(笑)
歌詞をじっくりと噛み締めて、またキラリ。
これは「楓」を超える別れの曲の誕生と言えるでしょう!
13.どんどどん
ラップ調のリリックがバンドの演奏と気持ち良く絡む、新機軸の曲。
クセになります。アルバムで1曲選ぶなら個人的にはコレ!セルフプロデュース。
14.君は太陽
最後に明るい曲で、救われます。シンプルなバンドサウンド
シングルで出たときは正直そこまで好きになれずにいたんですが、
アルバムの中で改めて歌詞も味わいながら聴くと、ジワッときました!
主題歌となった映画の脚本を読んで書かれたという事で、珍しく歌詞が多い。

スピッツの「ロックバンド」としての「強さ」であったり「決意」が、
アルバム一枚を通して色濃く感じられました。
見た目はまだ若いお兄さん達ですが、音には円熟したベテランバンドとしての風格が漂ってきました。
ただ、円熟の中に失われずに残っているもの。それが他の同世代バンドには無い「みずみずしさ」。
これからアルバムを引っ提げてのツアーも控えている彼ら。今後の活動にますます目が離せません。
そして、改めて実感すること。
スピッツのような素晴らしいバンドとともに歳を重ね、人生を歩めることに、心から感謝したい。

+神庭の滝(真庭市


+瀬戸大橋(倉敷市児島)

最近出張で仕事の合間に行ってきました〜。決して遊んでばかりいる訳じゃないよ(笑)