Chill Out


夏の朱い陽射しをそのまま描き写した様な、
のうぜんかつらが今年も庭を鮮やかに彩ってくれる。
一つ枝垂れた蔓の先に、そよ風に揺れる綺麗な華の器が…


ゆっくりと流れていく時間。
チルアウトしていく心。


家族がいることで守られている園。
それは永遠でなくとも。


風化していく記憶の中で、
今度は新しいHomeを描いていける。


其の時何処で生きていようとも。


心の中の弱い部分は笑えるほどに変わらなくて。
油断しているとすぐに引きずり込まれてしまう。
いつでも影と背中合わせ。


それでも、何とか、明日も。
そう思えるのは・・・


週末の美味しい料理とお酒。
お気に入りの音楽
そして何より、大切な人々との時間。


大袈裟な理由はなくても。
人生の流れに大きな目的地はなくても。


それで十分なのかもしれない。
小難しいこと考えなくたって。
理由なんて案外、そんなものなのかもしれない。
そう考えたらなんか肩の荷が下りて、自然に笑えてくる。
その方が幸せだな。なんか。


のうぜんかつら(reprise)―安藤裕子