into the rainbow vein


東京のニュータウン
マンションの片隅のちいさな公園に咲く、たった一本の桜がすごく綺麗でした。
若い夫婦が、ちいさな子供を間に挟んで、幸せそうにそれを眺めていた。
そんな何気ない休日のかけらに出逢い、胸が熱くなったのを覚えている。
それは何の変哲もない、当たり前の光景かもしれないけど、
長らく目にすることがなかった光景だったから。
ふいにやわらかな体温に触れ、涙が出そうになったよ。


人と人との繋がり。
隙間を結ぶ透明な糸。
儚い糸。
だけど、かけがえのない糸。


その存在に気付けずにいる人が、どれだけいるんだろうか。